テーマをもって写真を撮るということ—「普段何の写真撮ってるの？」

結構聞かれる質問で、返答に困る質問がある。

それは「普段何の写真撮ってるの？」という質問。なぜ答えられないかといえば、それは自分でも何を撮っているか、ちょっとわからないからだ。

これは結構深刻な問題なのではないかと思ったこともある。何事でも、自分が何者かを説明できるのは大事だ。写真を趣味にしている以上は、「こういう写真を撮ってます」を示すポートフォリオみたいなものはあった方がいいはずなんだあ。まだないが。

大体の写真は、撮るときに役に立つかなんて考えてない。これは使える！とか、こういうカットがあると構成的においしいだろうと考えて撮る写真もあるとはいえ、多くは気になったから撮ったもの。私の心が撮れと叫ぶから撮る。ナラティブなストーリーを作るのは後だ。

 いちおう、何を撮ろうかというビジョンはある。今のテーマはこんな感じだ。順番にあまり意味はない。

　・家族、友人、親戚

　・自分

　・東京（≒オリンピックやコロナ社会）

　・建築

　・ファインアート

　・鉄道

　・旅先の出会い

テーマに当てはめるというのも、実はあんまりやりたくはない。私の撮った写真は、私が撮ったというその事実だけで、もう分類されているから。私の写真を並べたら、私という人物像が見えてきてほしい。自己表現ってそういうことだと思う。ただ、それだと雑多に過ぎる。さらに何かでくくってあげないとさすがに把握しきれない。この作業が、「写真好き」と「写真家」の間なのかと思うこともあるけど、どうなんだろうね。

それぞれのテーマには終わりがない。どこかのタイミングで区切って、まとめることになる。もちろんベタ焼きを眺めていると、分類できない写真も出てくる。それは例外じゃなくて、新しいテーマだ。こうしてまた、自分の写真が分からなくなる。

こういう写真との向き合い方が、客観的に見て正しいかはわからない。写真に対するスタンスを明確にしておこうと思って書いたけど、今後変化することがあるかもしれないな。

今回の写真はすべてJupiter-8で統一してみた。使いこなせず結局手放してしまったよ。

このところペースを飛ばし過ぎているような。次はただの日記にしようと思ってる。